▪︎ 【JR九】「新たな多機能検測車『BIG EYE』が誕生します!」を発表
JR 九州は、老朽化した高速軌道検測車(マヤ34-2009)の後継として、新たな多機能検測車『BIG EYE(ビッグアイ)』を開発したことを発表しました。これにより、今後の鉄道設備管理が大きく変わることが期待されます。
令和 2 年 7 月の豪雨災害にて被災した車両(キハ220-1102)をリニューアルし、検測車として再生。目視による伝統的な線路検査に代わり、高頻度・高精度のデータ測定を可能とする新技術が導入されています。
特徴的な装置は以下の通りです。
軌道検測装置 - レールのゆがみをレーザ照射により測定。測定データは無線で伝送
部材検査支援カメラ装置 - ラインセンサカメラを用いて、レールや金具の状態を高精度に撮影、取得したデータをAI技術を用いて解析し、不良箇所の自動判定を目指す
建築限界測定装置 - トンネルや信号設備といった建築物からの線路までの距離をレーザで連続的に測定
社内コンペで決定されたデザインは、車体側面に軌道変位を象徴する波形を採用。車体前面や背面にはヘッドライトの目玉や牛をモチーフに、親しみやすいデザインが施されています。
2023年11月から2024年3月にかけて、検測データの精度検証や機器の耐久性テストなどの走行試験が行われる予定です。『BIG EYE』の正式な導入は、これらの試験結果をもとに検討が進められます。