阪急電鉄が、2024年夏から京都線の特急車両「2300系」および神戸・宝塚線の通勤車両「2000系」を新たに導入することが発表されました。これは、2013年以降11年ぶりの大きなモデルチェンジとなります。
新型車両の開発コンセプトは「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」。外観は伝統的なマルーンカラーを維持しつつ、2022年度にグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した阪急電車のデザインを継承。さらに、前面窓ガラスに曲線デザインを取り入れ、「疾走感」を強調したデザインにリニューアルされます。
車内においても、利用者のニーズに合わせたさまざまな改善が施されています。先頭車両の車いすスペースが拡大され、吊り手の高さが下げられることで、より多くの乗客に快適に利用してもらえる空間が提供されます。また、吊革の色には色覚の多様性を考慮したデザインが採用されており、バリアフリーへの取り組みが強化されています。
環境や安全性にも配慮がなされており、省エネルギー性能や静音性に優れたインバータ式空調装置、空気清浄機を初めて採用。また、車内には防犯カメラが新たに設置され、握り棒も増設されることで、安心感を提供します。驚異的なのは、最新の高効率な半導体素子を採用した制御装置により、消費電力量を約60%も削減する点です。
さらに、注目すべきは、京都線の「2300系」において、大阪方から4両目に初めて座席指定サービスが導入されます。